インナーチャイルドを癒す

一度も聞いたことがないという人はいないのではないかと思うくらい、インナーチャイルドという言葉は一般的に認知されていると思います。

直訳すると「内なる子供」となるのですが、要するに大人になったあなたの内側に隠れて存在している幼い頃の自分ということです。

隠れてと表現した理由は、その存在が見えないからです。過ぎ去った過去に生きていた、あの頃の自分ですから見えるはずはありません。

勿論実在するものではなく、いわゆる比喩として使われる言葉だろうと誰もが思っているはずです。けれども、実は比喩ではありません。

あなたが存在するのと同じ程度に確実にインナーチャイルドは存在しています。姿形が可視化できないだけです。

肉体を持っているのは現在のあなただけだからです。肉体はなくても、マインドの中に過去はエネルギーとして存続しているのです。

リアルに存在するものだからこそ、現在のあなたがそれに飲み込まれてしまったりして問題が起きてくるわけです。

癒しとはあなたを癒すのではなく、あなたのインナーチャイルドを癒していくことなのです。そこを明確にする必要があります。

そのためには、インナーチャイルドは自分の一部ではあるものの、現在の自分ではないということに気づくことです。

多くの人にとって自分を大切にするということは意外に難しいことなので、大人の自分からは切り離すこと。

他人だと思って接することができると、それとの距離をとることができるようになって、自分の中でその存在がはっきり見えてくるのです。

そうすることでイメージの中で抱きしめることもできるし、声かけをしたり、受け止めることもできるようになっていくのです。

その結果、不安や寂しさの中で震えていたインナーチャイルドが、少しずつ穏やかに落ち着いてくるようになるのです。それが癒しですね。