「個人」という妄想

我々人間が体験するあらゆる天国や地獄、そのどれもこれもが例外なく自分は個人だという思い込みからやってくるのです。

ここをしっかり理解することができると、悲喜こもごもの人生ドラマを単なる思考が創った物語だと気付くことができるのです。

ここを深く理解しているかどうかで、その人の内面に大きな違いができてくるのです。単に生きて死ぬのか、それともすべてのからくりを知るのか。

大切なことは、あなたの人生に何が起きたのかではなく、あなたが何なのかということに意識を向けること。

あなたがどういう人物でどんな過去を持っているかではなく、今この瞬間にあなたの仕組みはどうなっているのかを見ること。

その仕組みは、あなたそのものではなく、社会の一員として生きるためにでっち上げられたものでしかないということ。

「個人」という妄想が生まれなければ、幸不幸もなかった代わりに、意識が目覚めるという奇跡もなかったのかもしれませんね。