薄皮饅頭は手ごわい

さまざまなクライアントさんと日々お会いする中で、セラピストとして密かに気にしていることがあります。直接それをクライアントさんに言うことはあまりないのですが…。

それは何かというと、クライアントさんのセラピーに対する本気度です。実は、真面目に向き合うとか、不真面目などということではないのです。

実際、どうでもいいや、という気持ちでいらっしゃるケースというのは、ほとんどないと言ってもいいと思います。

つまり、私が言いたいのは、クライアントさん自身の自覚があるかどうかとは、全く関係ないところでのことなのです。

そして、もっと正確に表現すれば、本気度が高いとか低いといった単純なことではなのです。本当は、どれだけの力でセラピーを拒絶しようとしている影のジャイアンがいるかということなのです。

なんらかの不自由さを抱えて、それを何とかしたいという思いでセッションにいらっしゃるはずなのに、いざ蓋を開けてみるとノラリクラリ。

なぜそうなるかというと、例えが悪いかもしれませんが、薄皮饅頭のようなものなのです。つまり、薄皮の部分が大人の意識であって、饅頭の大部分の体積を占めているアンコの部分は、インナーチャイルドの意識だからなのです。

セラピーを怖がって拒絶している子供のパワーが、自分を癒そうとする大人のパワーの何倍も強力であれば、外側からみれば本気度が低いように見えてしまうのです。

こうしたことは、残念ながらご本人はなかなか自覚することができないものです。いつ、気づいてもらえるのか気になるところですが、それは神のみぞ知るということですね。

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