思考を見守る側に戻る

意識をしっかり目覚めさせておくこと、つまりは意識的であることを継続することができれば、過去へ行ったり未来へ行ったりが少なくなるのです。

なぜなら、意識的であることによって思考過多の状態から脱出することができるからです。思考は常に過去と未来を行ったり来たり。

逆に言えば思考は今この瞬間にいることができないのです。思考は時間的な広がりというか空間が必要なのですね。

たった今という瞬間には思考が機能するスペースがないのです。だからこそ十分に意識的であることは、改めて瞑想をする必要すらありません。

思考を頼りに生きている自我は、思考が使えない今この瞬間にはいることができないのです。だから私たちは普段過去を思い出したり、未来のことを考えたりするわけです。

そうして思考が活躍する状態を維持させようとしているのです。実は、時間あるいは時間的広がりということ自体、思考による作り物なのです。

そう考えると、思考というのは本当にうまくできているものだなと感心してしまいます。思考がどれほど巧みであれ、私たちの本質は思考とはなんの関係もありません。

そのことを忘れずにいれば、いつかは思考を見守る側としての意識こそが自己の本質だということに気づくことになるのでしょうね。

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