瞑想は集中ではない

瞑想は集中することだと思っている人が多いですが、そうではありません。というのも、一般的に集中とは一点集中のことを意味するからです。

理想的な瞑想とは、思考が停止して、かつ意識的であることです。そして意識的であるということは、全方位に対してなのです。

一点集中の場合は、その集中しているターゲットに関しては非常に強く意識を向けていられるのですが、それ以外については無意識になってしまうのです。

だからこそ、一点集中は瞑想とは言えないのです。全方位への集中というと、何やら難しい感じがしてしまうかもしれませんね。

けれども、例えて言えばそれほど難しいことではないと分かるはずです。それは、耳に入ってくる全方位からの音を漏らさずにすべて聞こうとするイメージです。 

どこか一点からやってくる音だけに注意を向けるのが一点集中であり、瞑想はあらゆる音に分け隔てなく聞き耳を立てるというニュアンスです。

瞑想は集中ではないとは言いましたが、集中力のある人の方が瞑想には向いているということも、最後には言っておかなければなりません。

それは一点だろうが、全方位だろうが、じっと聞き耳を立てるということでは同じことだからです。

最後に、思考が邪魔をしてしまうので瞑想がうまくできないと思っているなら、その思考を眺める練習をすると良いと思います。

思考の中身に興味を持つのではなく、ただその思考を眺め続けるという感じです。そうすると、思考は自然に緩んでくるはずですので、是非実践してみて下さい。   

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