受容が自我の息の根を止める

自我の仕事というのは、問題を見つけてはそれに対処し、それを解決するということの繰り返しによって成り立っています。

つまり自我は問題がなければ、息の根を止められてしまうのです。問題というのは、困った事態、病気、苦しみ、悩み、不安などのあらゆるネガティブな事柄。

問題を問題たらしめているのは他でもない自我それ自体なのですが、自我はそのことに気付くことは滅多にありません。

では自我はどうやって問題を問題たらしめているのかというと、それをそのままにして置いてはいけないという思い込みなのです。

つまりはあるがままにしておくことができないがために、問題は自我の餌となり得るわけです。

もしも問題をあるがままに受容してしまうなら、それはもう問題としての価値がなくなってしまうのです。

だからこそ自我は受容をとても苦手としているのです。自我は受容から遠ざかることで生き延びることができるというわけです。

私たち人間が物事を受け容れることが難しいと感じるのは、こうしたカラクリがあったということですね。

一日に一つでも試しに受容してみてください。その度にあなたの自我は力を失っていくはずです。

それにつれて、その代わりにあなたの本質が今まで以上に顔を出す機会が増えてくることになるでしょうね。自我は嫌がるかもしれませんが…。