「干渉されたくない」を感じ尽くす

心配性な親、過干渉だったり過保護の親に育てられると、親が自分に向けている目がものすごくうっとうしいと感じるようになってしまいます。

あるときには、微に入り細に入り手を差し伸べてくれるので、それはとてもありがたいというか、便利なこともあるのです。

けれども、そのことで自分のやる気や成長を著しく邪魔されてしまうことには、なかなか気づかないものなのです。

そして、しばらくしてから自分の独力では何もできない状態になってしまったことに気づいて、愕然とするかもしれません。

子供は、自分の気持ちを丸ごと受け止めて欲しいと常々思っているものです。ですから、自分が何かを訴えたときには自分のことを見て欲しいのです。

自分の訴えたことに関心を持ってもらって、それを肯定的に捉えてもらえたらとても嬉しいし、安心することもできるでしょうね。

けれども、自分の興味が何か別のことに向いているときには、親の関心が自分に向けられることを好ましくは感じません。

そればかりか、息苦しくさえ感じてしまうこともあるのです。出かけるときに、どこへ行くの?という親の何気ない一言にでさえ、嫌な感じを受けてしまうのです。

正直いって、放っておいて欲しい!というのが本音なのです。そうなると、子供は親の前では自分の存在を消したいと思うかもしれません。

親には全く悪気がないということも子供には分かっているだけに、この苦悩は当たる場所がなく、とてもやっかいなものです。

親にひどい言葉をかけてしまったら、親がショックを受けて、可愛そうに感じるだろうから、それはしたくないしできない、という葛藤が生まれます。

こうして、親にコントロールされ続けて、にっちもさっちもいかない状態が続くと、無自覚のうちに親に対する人生をかけた仕返しが始まります。

それはまさしく、親の期待を裏切るような人生の方向へと突き進んでいってしまうということを意味しています。

そこから抜けるためには、葛藤のさなかに抑えて溜め込んだ理不尽な想い、恐怖や怒り、悲しみといった感情から目を背けることをやめて、それを徹底的に味わうことです。

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