私たち一人ひとりは、ひとまとまりの存在としての体を保ってはいるものの、その中身は非常に分裂しているのです。
あなたが例えば、自分とは◯◯だと言ったとしたら、それはあなたのほんの一部だけを切り取っているに過ぎないのです。
私自身のことを説明するとしたら、私は日本人の男性で、年齢は◯◯で、何処そこに住んでいて、仕事はこれこれです、とは言えます。
けれども、自分の内面を見ればすぐに明らかですが、そんな表面的な言葉では到底説明しきれていない他のものがウヨウヨいると分かるのです。
ちょっと恥ずかしがり屋で女の人が好きな赤ちゃんの自分や、負けず嫌いのくせに弱虫で怖がりの男の子だったり。
要するにこれまで生きてきた自分が一通り全部残ってるわけです。その上で、ほとんど表面には出てきていない人格もいます。
そうしたもののごった煮のようなマインドが、人間としての自分の本性なのです。これは私に限らず、誰でも同じようなものです。
ただこの社会の中で変に思われずに生きていくために、都合の悪いものは奥に仕舞い込んで体裁を作っているに過ぎません。
これがマインドのリアルなあり様です。内側を深く見つめれば見つめるほど、そのことに気づくことができるのです。
ただし、自分をありのままに見守る自分もいて、それがマインドの外側に在る自分の本質(意識)なのですね。