感情というのは、その大多数は思考が元にあるのです。つまり、思考が原因となって、その結果が感情というエネルギーを生み出すのです。
たとえば、理不尽な目に遭わされたと思考が判断すると、それによって怒りの感情が作り出されます。
同じ目に遭ったとしても、それを別に理不尽なことだと思わないでいられるなら、その人は怒りを覚えることはないはずです。
あるいは、大好きな人にウソをつかれたら、自分は信じていたのに裏切られたと判断するので、悲しみがやってくるかもしれません。
原因となる思考があるものの、結果としての感情は立派なエネルギーの塊なので、それはしっかり味わうことで解消されていくものなのです。
今日のブログでお伝えしたいことは、感情を感情として感じなくてもある条件が整えば、その感情は相殺されて消えていくという勘違いについてです。
ある人にものすごく意地悪をされて強い怒りを持ったとしても、その人に平謝りされて反省して後悔もしてるから、許してくれと言われたとします。
そこまで言うならもういいよと気持ちよく許せて、もう怒りは解消されたと思うことがあるかもしれません。
けれども、それは怒りという感情のエネルギーを、許すという思考によって収めることができるという誤解なのです。
もしもその人が、平謝りした後に影で舌をペロっと出すのを見てしまったら、再び怒りが再燃してしまうはずです。
つまりは、その怒りは少しも消えてはいなかったということです。感情というエネルギーはどんな事態がやってきたとしても、それで相殺されることはないのです。
これを知らずに過ごすと、気がつくともう終わったと思い込んでいた感情が、少しも減らずに残っていたということになってしまうのです。
感情は理屈で処理できないということを、しっかり理解しておくことが大事なのですね。