私たちはみな自我として生きています。こんな基本的なことも、学校や親も含めて、誰も教えてはくれません。
ただ社会の中で立派に生きていくのが正しいことだと教えられるのです。この状態では、意識が外側にばかり向くのも当然のことです。
外側で起こることにばかり一喜一憂して、そうした反応をする自我を見ることを忘れてしまうのです。
そんなことを何十年続けたところで、満たされるはずがないのです。あなたを満たすものは、外側にあるのではなく内側にこそあるのです。
そうした理解がなされない限り、どこまで行っても人生物語に翻弄されたまま、生涯を終える羽目になるのです。ではどうしたらいいのか?
私たちは外へ向いていた力(遠心力)を、内側へ向く力(求心力)に変える必要があるのです。
肉眼で外を見ていたのなら、心の眼で内側をみるのです。耳で外の音を聴いていたのなら、今度は心の中の声や音を聴くのです。
最初は難しく感じるかもしれませんが、練習次第では求心力は当たり前のことになるはずです。
こうした努力を続けることにより、自我の本性を見ることができるようになり、自我は本当の自分ではないとわかるのですね。