癒しは蓄積し、いつか開花する

この仕事を始める少し前のことですが、まだ会社員だった頃に生まれて初めて癒しというものに出会いました。

週末の二日間のグループワーク的なものだったのですが、ワークが終わった日曜日の夜、ああなんだか凄く楽になれたなあと感じたものです。

もうこれで大丈夫と思って、次の日の月曜日にいざ会社へと向かうのです。仕事を終えて帰宅すると、20%くらい元に戻ったかなという感覚がありました。

そして火曜日の夜は、50%くらい戻ってしまったかもしれないと感じ、案の定水曜日に帰宅すると、残念なことにグループワークの効果がほとんど残っていない感じでした。

そして1ヶ月後にまた週末のグループワークを受けたときに、よしこれでまたスッキリすることができた。きっともう大丈夫と思ったのです。

けれども結果的にはオフィスでの仕事に戻ると、水曜日が終わった頃にはまた元の木阿弥になってしまうのでした。

要するにグループワークによる癒しの効果は、たったの三日間しか持たないという悲しい結果となったわけです。

そのくらい、当時の私にとっては会社で仕事をするということが、正気を失わせる効果があるということを思い知ったのです。

会社で静寂を忘れずにいることがどれだけ難しいことなのか、よ〜く分かったのです。そのくらい人間というのは、環境に支配されやすいということですね。

私の場合は、結果的には会社員を辞めることができたので、その後は内面の静寂を忘れることは無くなりました。

ただ人によっては、そう簡単には環境を変えることができない場合も少なくないはずです。そんな場合でも覚えておいて欲しいことがあるのです。

それは癒しの体験は決してなくならないということです。元に戻ってしまったと感じたとしても、必ずそれは内側に蓄積されていくものです。

それがいつかのタイミングで、あなたの中で炸裂するのです。そうなったら、もう2度と癒された感覚を忘れることはできなくなるはずですね。