家族を特別視しない

セラピストになってからというもの、「家族」というものに対する認識が根本から変化してしまったのです。

それまでは、家族というのは大切なかけがえのない存在であり、自分を成長させてくれた土台のようなものだと好意的に思っていたのです。

父親がいて母親がいて、兄弟姉妹もいて、場合によって祖父母や叔父叔母も一緒に暮らしている場合もあるかもしれません。

誰もが同じ血を分けた切っても切れない絆で繋がった本物の仲間のようなもの。死んだら同じ墓の中に仲良く入るのが当たり前。

簡単に言えば、家族とは自分にとって特別な存在なのです。ところが、セラピーを繰り返していくうちに、どうも家族が元凶だと感じるケースが多過ぎることに気づいたのです。

家族の一人ひとりが悪者という意味ではなく、病んだ家族に囲まれて逃げることができない子供は、どうしたって病んでしまうということです。

家族というものが、もっと緩い結びつきであれば、子供が家族に縛られてしまうことも減るのかなと思ったり。

大人になってからでも決して遅くはありません。家族という存在を特別視するのをやめることです。

そうすれば、ただ一緒に居たい人だから一緒にいる。一緒に居たくないから一緒に居ないというように、シンプルな関係の中で生きていけるようになるはずですね。