ただ在ることの中に深くくつろぐことができると、本質的には「するべきことは何もない」ということが分かるようになります。
人生で本当に大切なこととは、こうしたことに気付くようになることなのです。それは、自分の存在に意識が向くようになるかどうかにかかっているのです。
ところが残念なことに、大抵の場合は目の前に繰り広げられる人生という物語にばかり目が向いてしまうのです。
そうして少しでも価値ある自分になるべく頑張るのです。努力して結果を残して、周囲から認められて初めて価値ある自分になれると勘違いしているのです。
どれほど目に見える成果を成し遂げたとしても、悲しいかな価値の低い自分に価値ができたとは思えないのです。
価値判断できるものは、いつでもすぐに当たり前になってしまうからです。存在とは価値判断の外にあるもの。
外側に向いている意識を、少しずつでも内側に向ける練習をすることです。この地道な努力を毎日繰り返しているうちに、言葉を超えた何かを感じるようになれるのです。
勿論それでも、人生物語は淡々と続いて行くのですけどね。