上の画像は何だと思いますか?先日、うだるような暑さの中、母親の散歩に付き合ってとある植物園に行ったときに撮った写真です。
この木はヒマラヤスギなんですが、何と松ぼっくりがあったのです。松ぼっくりは茶色だと思い込んでいたので、何か得体の知れないもののように見えたのです。
まだできたてなのでこんな草色をしているのです。これがいずれは茶色になってバラバラと落ちて行くのです。
さらに言えば、実はヒマラヤスギと言っても杉ではなくて、松なんですね。だから松ぼっくりがあって当然なのです。
ところが、誰かが翻訳ミスをしたおかげで、松なのにスギという名前がつけられてしまったらしいのですが、よく見れば松だとすぐ分かります。
それなのに、スギと書いてあるだけでそれを安易に信じてしまうのです。このようにして、松ぼっくりに対して先入観として持っている「色」と「名前」に影響されてしまって訳が分からなくなったいい例ですね。
私たちはしっかり対象物を見ているようでいて、本当は9割方決めつけた見方をしているということです。
この決めつけこそが、あるがままを見ることを妨害しているのです。そして内的に作り上げた物語をあるがままの上に被せてしまうわけです。
そんなことを誰もが別々にやっているため、互いに同じものを見ても、異なって見えてしまうことになるのです。
だから互いの主張がぶつかり合うことになり、自分は正しくて他人は間違っていると思うことになりやすいのです。
自分が見てる世界と人が見ている世界が違うということを深く理解すれば、そんなに争いごとは起きないはずだと思いますね。