クライアントさんとのセッションをやっていて、これまでにも何度も繰り返し思うのは、心に余裕のない親に育てられることが最大の問題だということ。
親と言えども普通の人間なので、余裕があったりなかったりして当然なのですが、子供にとっては胎児の頃から幼児の頃までが、親の精神状態が最も影響する期間なのです。
その時にどんな理由にせよ、親(特に母親)の気持ちがゆったりしているのか、気ぜわしくて取りつく島がない状態なのかは、子供の生涯に多大な影響を残すことになるのです。
世間で言われている胎教が大事というのは、そういう意味では当たっているのですが、それはほんの一部に過ぎません。
子育ては生まれてからの方が大変なのですから、子育て以外のことで母親が気を病むようなことがないようにできるのが理想です。
ただし、実は母親の心に余裕がないのは、その時起きている事象によるだけでなく、母親の幼少期におけるそのまた母親の精神状態が影響しているのです。
心に余裕がない状態では、母親は十分に子供の気持ちを受け止めることができなくなってしまうのです。
母親自身が子供のこと以外の心労を抱えていたり、考え方に偏りがあったりして生きづらくなっていたり、ちゃんと子育てしなければと深刻になってしまったりすると、どうしても余裕がなくなるのです。
いっぱいいっぱいにならないためには、細かなことは考えないことにすることです。考えなければその問題は問題ではなくなるからですね。
そうすれば、やらなければならないことはそれほど多くはないと気付くはずです。子供は、自分の気持ちを聞いてもらえれば健康に育つのです。
自分のこどもが胎児の頃から幼児の頃。
特に産後。
今となっては天敵とも思える実母に頼らざる得ない状況のなか、馴れない育児と母と過ごすの日々で、当時の心は刃物みたいになっていました。
もしかすると我が子は傷だらけだったかもしれません。
今からでも…
こどもの気持ちを、日々聞いていきたいと、改めて思いました。
理想的な人間も、理想的な母親もいません。誰のマインドであれ、何かしらの苦しみを抱えているのです。そして誰もが精一杯頑張って生きているのですから、過去を悔やまないことです。その代わり、「今からでも…」を実践していければいいと思いますね。
世の中に、心を優しく包んでくれる言葉はたくさんあって、相田みつをさんの、例えば、「そのままでいいがな」とかを、いつでもそう言ってあげたいと願いながら、やっぱり、自分が見られていた、厳しい視線を向け、ひどい言葉もぶつけてきました。
もしも、子育ての始まりに、大澤先生のブログやコラムに出逢えていたら、悔やむ出来事がすこしは少なくて済んだかなぁ、と思います。
コラムで、自分の成り立ちのカラクリを知り、ブログで、求めるのを絶つ方法や、至福のありかを示してもらって。
それでも、息子の就職活動中は、追い詰めることはしないで済みました。みんな大澤先生の受け売りです。ありがとうございました。
その息子も、先日、遠くに辞令が出て、荷物を運び出しました。さみしさを紛らわさないで、しっかり味わおうと思います。
過ぎたことは過ぎたことです。そのことを考えるよりも、大切なことに沢山気づいていければいいのですから。
息子さんの門出をしっかり受け止めてあげられればそれが一番ですね。
はい、こっちは元気でやってるから、親のことは気にせず、楽しくすごしてくれれば、一番うれしいから、と伝えられました。
愛とはくっつかないこと、と先生がセッションでおっしゃっていたのを思い出しました。
また、このさみしさ、頭に何もセリフがわいてきません。ただ、胸のあたりがしくしくして、これが、ハートで感じるということかも、と思いました。
確かに、ハートで感じている時には、どんなセリフも必要ないということですね。