マインドの中の自分以外の誰か

子供の頃というのは、親の存在がとても大きいものですね。頼れる者が他にいないのですから、当然といえば当然のことです。

その上で、場合によっては親にコントロールされてしまったような状態にあると、単に親の存在が外側で大きいだけでなく、内側でも大きいものとなってしまうのです。

内側で大きいというのは、子供の内面にまで親のエネルギーが入り込んでしまうと考えればいいのです。

すると、子供自身の部分が三日月型にひしゃげたような形になって、それ以外のところに親がどしっといるようなマインドになってしまうのです。

本来マインドの内側は100%自分自身でなくてはならないはずなのに、擬似的な親が80%〜90%を占めるようになるということです。

そのような状態で成長して大人になると、当然親からは離れて行くのですが、そうすると内面を占めていた親の部分が空洞になってしまうのです。

それはそれで居心地が悪いので、本人は自覚することなく親の代わりにマインドの中に入ってくれる人を探すことになるのです。

それがパートナーだったり、それ以外の誰かになったりするわけです。これがいわゆる依存を意味するのです。

マインドの中に大きく存在する人なしでは生きていけないという状態です。依存は、同時に執着を生み出します。

だからいざその存在がいなくなってしまうと、とてつもなく寂しいし孤独にもなってしまうということです。

自分のマインドの中に作ってしまった自分以外の誰かの存在に気づいて、少しずつでもそれを外側の世界へと戻してあげることです。

それで初めて、依存と執着が消えて行くのですから。