私にとって、クライアントさんとのセッションの目的の大きな柱の一つとなっていること、それがマインドの仕組みを深く理解することなのです。
人間の苦しみというのは、本質である意識がマインドと同化することによって、個人だという思い込みの中でもがくことなのです。
マインドのなかでどれほど幸福感に包まれる瞬間があろうとも、その逆も必ずややってくることになり、結局はマインドという牢獄から抜けない限りは何も変わらないことに気づくのです。
マインドというものを理解すればするほど、理解が深まれば深まるほど、自然とマインドとの距離ができてくるのです。
言ってみれば、マインドの傍観者になるのです。他人のことも、自分のこともマインドとして見ることができるようになると、自分が特別ではないと気づくのです。
自分を特別視しなくなれば、自分に固有の苦しみというものもなくなっていくのです。マインドとは、思考によって人生という夢を見ている儚い奴なのです。
マインドから距離を取ることができると、マインドを磨こうとか、良いマインドにしようということが、馬鹿げた考えだったと気づくのです。
どんなマインドであっても、みんな本質的には同じなんだということが身にしみて分かるようにもなるのです。
そうなったら、どんなマインドのことも責める必要がなくなるのです。マインドの仕組みはどれも同じ。マインドはどこまでいってもマインドなのです。
それが分かれば、マインドをあるがままに見て、愛を持って放っておくことができるようになるのです。それが最終的には、マインドの終末を迎えることになるのでしょうね。