胎児というのは、お母さんのお腹の中にいるときに指しゃぶりをするそうですね。それはれっきとした準備運動だそうです。
つまり、生まれた赤ちゃんがすぐに母乳を飲めるように、胎児の間に訓練をするということです。子宮の中では絶対に不要な動作ですから。
もしも子宮の中の胎児しか見たことがなければ、指しゃぶりが何のための動作なのか、決して理解できないはずです。
なぜなら必要な栄養その他は、子宮にいる限りはすべて胎児の口を使わなくても母体から供給され続けるからです。
そのほかにも、胎児はシャックリのようなことをして、肺呼吸の準備をしてみたり、羊水を飲んでオシッコをして摂取と排泄の練習もするらしいです。
さてめでたくお母さんの子宮から外の世界に生まれ出て、そこから人間としての人生がスタートするわけです。
私たちは、なぜエゴを作り出して不要とも思える苦悩の中で生き続けなければならないのか、分からずにモヤモヤしているのです。
けれども、それはこの世界、この社会という子宮の中での次の子宮へ向かうための、何かしらの準備なのではないかと考えてもいいのではないでしょうか?
この世界にやってきて、初めて胎児の指しゃぶりの理由が分かるように、次の子宮へと進んだときに初めて、このエゴやその苦悩の目的が分かるのです。
胎児がいつかは母親のお腹から生まれてくるように、私たちもいつかは次の子宮へと生まれていくことになるのだと思います。
それが覚醒するということなのかもしれません。だとしたら、自然任せでいることが一番いいのでしょうね。