人は誰かから期待されることをいつも望んでいます。期待があれば、それだけやる気も出てくるだろうし、自分にはそれだけの価値があると感じるからです。
誰からも何も期待されなければ、自分はなんて惨めな奴なのだろうと思ってしまうのです。だとしたら、期待されることがどれほどありがたいことなのか…。
けれどもその期待が一方では、ひどい重荷となって自分を苦しめてしまうこともありますね。その期待に応えられそうにないと思えば、その重圧に押し潰されそうになるかもしれません。
そして他人からの期待よりも、もっと重くのしかかっていつまでも続くのは、自分が自分に与えた期待なのです。
たとえば、親は子供を愛さなければならない、あるいは反対に子供は親を愛するはずだという期待。でも薄々感じている、そうした常識的なことに対する違和感。
本来、生はどんな決め事やルール、常識などによっても縛ることはできません。それ自体が生き物のように自由自在に変化するし、なんでもありなのですから。
そのことを深く理解することができたら、自分にどんな期待も当てはめてはならないということが分かるはず。
そして知らず知らずのうちに、長きに渡って背負ってきてしまった重荷に気づき、それを一刻も早く解き放してあげて下さい。それ以上に価値あることはないのですから。