どんな欲望もいらない

私たちが持っている欲望にはいろいろな種類のものがありますね。あれが欲しい、これが欲しいというような欲望もあれば、こうなりたいという自分に対する欲望もあります。

外側から何かを手に入れたいという欲望については、それがあまりにも強ければ貪欲な人と思われてしまうかもしれません。

一方、より良い自分になりたいという欲望に関しては、あまりそれを悪く言う人はいないものです。明るい未来に向かって、成長していきたいという前向きなエネルギーを感じるからでしょうね。

けれども、欲望のターゲットが何であれ、欲望であることには違いがないのです。欲望という言葉が否定的な響きがあるというなら、言葉を変えてもいいのですが…。

願望、希望、望み、夢、どんな肯定的な言葉に変えたとしても、所詮は同じことです。社会的な見方をすれば、良さげに思えることでも一皮むけば欲望なのです。

そしてどんな欲望であれ、それが未来にエネルギーを向かわすのです。だから欲望があるときには、今この瞬間にいることはできません。

これが手に入ったら、こんな自分になれたら、あの人がこうなってくれたら、こんな世界になったら、どんな望みも未来を連れてくるので、エゴのペースに嵌るのです。

自分のマインドがどんな欲望を持っているのか、あるいは隠し持っているのか、よくよく見てあげることができれば、少しずつそこから離れていくことになるはずです。