過干渉とは相手の否定に他ならない

幼い子供は、親の庇護のもとでスクスクと育っていくわけです。子供は、自分ではまだ何もできないのですから、何から何まで親に依存するのです。

歯の磨き方、服の着替え方、挨拶の仕方など、呼吸することや夜寝ることなどの本能的にできること以外は、何でも親がサポートする必要があります。

サポートといっても、初めのうちは親が肩代わりして子供の代わりにやってあげることからスタートするのは当然のことですね。

そうして、少しずつでも子供が自分の力でやり方を覚えて自らできるようにと誘導してあげるのが理想的です。

けれども、その初期のサポートがずっと続いてしまうと、過干渉ということになってしまいます。したがって、親に過干渉されると、子供は親任せになってしまいがちです。

子供からしたらうまくできない面倒なことを、親がやってくれるのですから、こんな便利なことはありません。しかし、子供にも独自の個性というものがあります。

だから、子供は次第に自分のやり方でやってみたいという衝動を覚えるようになるのです。そうなると、過干渉は子供にとって辛いものとなってしまうのです。

過干渉というのは、そもそも子供を否定しているということに気づかなければなりません。あなたのやり方では駄目だから、親の私がやってあげるということです。

あなたの考え方や好き嫌い、あるいは正しさは間違っている。だから、私の考えや正しさで手を差し伸べてあげる、というのが過干渉なのです。

したがって、過干渉の親が、子供を受け入れるということがうまくできないのは当然のことですね。過干渉の親に育てられた子供が、認めてもらった感が希薄なのはそういう理由なのです。

つづく

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