幼い頃からお金に困ったことはなかったのですが、さりとてお金持ちの家庭に生まれたわけでもなく、経済的にはごく普通の生活の中で育ちました。
特にお金持ちに憧れるということもなく、普通に生きていければいいなという、いたって欲の少ない自分だったと思います。
ところが、子供の頃からクルマに興味を持っていたためか、実際に自分で運転できるような年齢になったころからカッコいい外車に乗ってみたいと思うようになりました。
かつて、スーパーカーブームがあったのを懐かしく思い出しますね。でも高級車は普通のサラリーマンにはちょっと手が出ないのです。
たまたま外資系のIT業界で仕事をするようになって、急に金回りがよくなったことがありました。年収が桁違いによくなったばかりか、ストックオプションという何ともお得な制度があったのです。
最後に会社を辞めるときには、今では想像もつかない億という単位のお金が入ってきたことがありました。勿論半分は税金で持っていかれましたが。
けれども、そうしたあぶく銭は、その名のとおりいつしか泡と化して跡形もなく消えていってしまいました。
そうして現在の経済的にピーピーの状態に至るのですが、最近では連絡も途絶えていたある大金持ちのクライアントさんがいらして、その方から先日突然メールがあったのです。
そして、何と以前世話になったからという理由で、私に譲りたいものがあるということでした。ここではまだお話しできませんが、きっとそれはお金に換算したら私が100年働いても手に入らないくらい価値のあるものなのです。
13年前に入ってきた億というお金が、かすんでしまうくらいのものなので、人生の不思議を感じずにはいられません。
今のセラピストの仕事を続けていくのかどうか、しばらく真剣に考えてみる時期がやってきたのかなと思っているところです。