唯一の変わらぬ満足感

私たちの心には、絶えず欲求というものがあって、それが望みどおり満たされたときにのみ、満足感を得ることができるのです。

一般的に言って、心が満たされるというのはそういうことですね。つまり、心が満たされるためには、それなりのものを手に入れるという事実が必要なのです。

けれども、残念ながら欲望が満たされても、それは必ず一過性のものでしかありません。なぜなら、この世界の根源的な法則として、あらゆるものは有限であり、時間とともに変化するからです。

つまり、理由があって満たされた心は、必ずいつかはまた満たされない状態へと変化していく運命にあるということです。

だからこそ、私たちの欲望には際限がないのです。こうした満足感というのは、ある種の興奮状態であり、それは必ずいつか冷めることになるのです。

ところが、もう一つまったく異なる心の満たし方というのがあるのです。それには、心が納得できるいかなる理由(原因)もありません。

なぜなら、それは私たちの本質である純粋な気づきからやってくる、心(思考)を超越した何も無さだからです。

それを心が垣間見たときに、一般的な言葉で表すと、真の平安だったり、静寂さとか、深淵な穏やかさというように感じるかもしれません。

そしてそれは、また心が満たされたという状態としても認識されるのです。つまり、私たち自身の本質への気づきこそ、唯一の変わらぬ満足感となるのです。

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