映画館に行って、壮絶な戦いのドラマを観ているとき、あるいは美しい大自然の風景を観ているそのときに、バックにあるスクリーンに気づくでしょうか?
わざわざお金を払って楽しみに映画を観に行って、ただスクリーンを見てきたなどということはあり得ないですね。
私たちは映画の映像の美しさや、ドラマティックな物語に心を動かされ、様々な自分の心の反応に酔いしれるのです。
それを大いに楽しんでいるわけです。けれども、その物語を映し出してくれるスクリーンの存在を忘れないようにすることもできます。
ドラマを多いに楽しみながらも、スクリーンを見透かす目を持つのです。それと同じことを、この現実というドラマにも当てはめるのです。
そうすると、見えてくるものがあります。うまく言葉で表現できないのですが、うまれたときから今この瞬間までずっとずっと変わらずに「在る」もの。
それを一言で言うと、「......これっっっ!...」なのです。この瞬間を生み出してくれるもの、あらゆるもののバックに常に在り続けているもの。
それになるべく意識を向け続けることです。そうすると、物語は有るようでいて、しかも本当は無いということに気づくかもしれません。
それはどんな対象とも違う、それこそが自分自身であり、あらゆるものを生み出し続ける源泉なのですね。