本当の空っぽさとは?

今ちょうど引越しの最中で、普段じっと座ったきりで動かない生活をしている身としては、かなりしんどい筋肉痛がやってきてくれています。

日頃から自分は、あまり私物をもっていない方だろうとの自覚があったので、引越しなどあっという間に終わってしまうに違いないと高を括っていました。

ところが、いざとなったらやはり出てくるものですね。それも大抵がいらないものばかりで、普段から処分するようにしておいたら、どうってことなかったはずなのに。

今まで使っていた部屋が次第に空っぽになっていくに連れて、気持ちも清々しくなってきて、ああここに住みたいなあなどと変なことを思ってみたり…。

物が無いというのは、本当に気持ちのいいものなのですね。自分の心も空っぽにすることができたら、どれほどいい気分になれるでしょうか?

心を空っぽにするというのは、一般的に言えば思考を停止させてしまうということを連想するかもしれませんね。いわゆる無念無想というものです。

けれども、思考は別に悪者ではありません。思考が起こったとしてもそれに巻き込まれないようにできればいいだけの話しです。

つまり本当の空っぽさというのは、そこに何も無いということよりも、あるものに翻弄されない状態でいるということなのです。

何があったっていいじゃないですか。ただそれは、在るだけなのですから。そこに都合のいい解釈を差し挟むからこそ、苦悩するということに気づけばいいのでしょうね。