心を静かにして、想像してみていただきたいことがあります。それは、自分がその中で生きていると思っているこの世界全体は、自分が生み出しているものだと。
つまり、自分という一人の人間とは別に、この世界が存在するのだという当たり前過ぎる考えをちょっと脇に置いて、これを作り出しているのは自分自身だと思ってみるのです。
自分が生みの親であるとしたら、この世界の細かなことは別としても、全体として愛しい気持ちにはならないでしょうか?
人は自分が作り主だと思えるものには愛情を感じずにはいられないという習性があるのです。親が我が子を愛するのと同じように、自分が作り上げているこの世界にも愛を感じるはずです。
何だか愛しいような、抱きしめてあげたいような気持ちになるはずです。こうした感覚になることができると、自分の心から非難や攻撃的な思いがス~っと消えていくのが分かります。
作り主としてこの世界を愛しく感じれば感じるほど、その愛がこの世界から自分に与え返されることになるのです。
もちろんその逆もあります。つまり、自分の人生がうまく行ってないからと言って、この世界を恨んだり文句を言ったりしていると、それがそっくりそのまま自分に与え返されるのです。
どちらにしても、その循環が繰り返されることになります。愛をもってこの世界を見れば、愛が返されてそれまで以上にこの世界に感謝をすることになり、それがまた愛を与えられることになるのです。
でも、私たちはこの世界に産み落とされてしばらくすると、自覚のないままにこの世界に背を向けて生きるようになってしまうのです。
これではこの世界から背を向き返されてしまうことになっても当然なのです。この負の循環を愛の循環に変えていくことができたら、人生はより幸せなものへとなっていくはずです。
そのためには、いつも自分こそがこの世界の作り主だというイメージを持って、この世界に愛を注ぐことですね。きっと世界はいかに愛に満ちているものかとわかるようになるのではないかと思います。