何歳くらいの頃からなのか、はっきりとは覚えていないのですが、自分はどうもある時から現実感が乏しくなってしまったのではないかという気がしています。
それは正確に言葉で説明するのはとても難しいのですが、簡単に表現すると自分と外の世界との間がしっかり密着していないで、隙間があるような感覚とでもいうのか。
だから外の世界で起きていることが直接に自分に伝わって来てはいないような感じがいつもしているような感じなのです。
もうそれが当たり前になってしまって、慣れてしまっているのでどうということはないのですが、そのことをじっと感じようとすると、やはりこのままではいやだなと思うのです。
生まれつきそうなのだとは思えなくて、うんと幼い頃はきっとこんなことはなかったのではないかという気がするのです。
これは自閉していると言ってもいいのかもしれません。目立たない自閉症ですね。自分を閉ざして外の世界との交流を遮断しているということです。
それはきっとこの世界で生きていくことに不安や恐怖を感じて、それから逃れるために徐々にそんな状態に無自覚のうちにしてしまったのかもしれません。
病的なレベルではないにせよ、自覚できるレベルのものですから何とかしたいと思っているわけですが、一度閉じた心は完全に開くことは難しいのでしょうか。
ただ、大人になってから激しく感情を開放した後には、現実感が戻っていたようなときもあったかもしれません。だとすると、抑圧が強いとやはり現実感が乏しくなるのかもしれないですね。
コースでは外の世界というものは存在しないと教えています。つまり、外の世界に見えるものも、実は自分の心の一部であるということです。
ということは、自分のように外の世界との間に隔たりを感じている場合は、自分の心の中に亀裂が入ってしまっていると言うことになります。
これを本当に元通りにするためには、すべては一つという愛の想念を思い出すこと以外には方法はないのだと思います。
自分の心の亀裂が修復されたら、きっと自分の知覚をもっとダイレクトに感じるはずです。きっとそれは何とも言えない安らかな気持ちになるのでしょうね。