幸せ以外は目指さない

人生とはおのれの魂を磨く学びの道だというようなことを聞くことがありますね。何かとても崇高な雰囲気を感じてしまうのは私だけでしょうか?

この言葉はややもすると誤解を生みやすいのではないかと思います。私たちは誰もが幸せになるため、あるいは幸せだと気付くために生きているのです。

目的はただそれだけです。そのことに徹するべきだと思うのです。他の目的を持つと、本来の目的が知らず知らずのうちにないがしろにされてしまう可能性があるからです。

親切な人になることを目的としない方が得策です。なぜなら、親切な人が必ずしも幸せとは限らないからです。しかし、幸せな人はみな親切な心になってしまいます。

やさしい人になることを目指す必要はありません。やさしい人が必ずしも幸せとは限らないからです。しかし、幸せな人は100%やさしい人であることは間違いありません。

魂を磨いて崇高な自分になろうと努力する必要など全くないということを分かって欲しいと思います。ただ、幸せに気付くように心がけて生活することだけです。

幸せとは満たされていると気付くこと、ただそれだけなのです。何の努力も必要ありません。自分をどうにかしようと躍起になればなるほど、この大切なことに気付くことが難しくなるのです。

ピアノの練習を沢山してテクニックを磨いてより上手に弾けるようになろうとするのは、自分がより楽しむためであって、より優れた自分になるためではないはずです。

もしも、人からの評価やコンクールなどで優勝することを目的とするなら、この限りではありませんが。人生もそれと同じなのです。

この生を思い切り楽しむこと、満たされること、そうして幸せに気付くことこそが唯一つの生きる目的なのです。それ以外の目的を持ってしまうと、人生は空回りして幸せは手に入らないのです。