自分にはこの身体があって、きっとその内側に自分自身が入っているという感覚が普通なのではないかと思います。身体の外側に自分がいると思っているはずはありませんね。
この肉体の内側だけは、外側の世界とは全く遮断された自分だけの独自の領域だと思っているのです。そしてそこは決して他人から侵害されることはありません。
勿論物理的に手術などでお腹を開いたりされることはあるものの、それも一時的なものでしかなくすぐにまた自分固有の世界に戻してもらえます。
この肉体に守られつつ身体の内側にいて外を伺っているのが自分というわけです。その自分というのは、自分の心を指しているといって差し支えないでしょう。
そうやって、身体の内側と外側が完全に分離していることで、自分と外側がはっきりと分け隔たれていることで安心しているのです。身体はある種の要塞のようなものですね。
身体の内側の小さな世界だけが自分であって、あとの外側は自分ではない別の世界が広がっていて、そこには数え切れないくらいの人や動物やらが沢山生きていると思っています。
そしてこの小さな世界だけを持っている自分というものがとても特別な存在なのだという思いを強く持っています。他とは比べるべくもない、大切な自分だというわけです。
その特別さは他のどんなすばらしいものと比較しても、ひけをとらないくらいに重要な感覚なのです。他の誰でもない60億人の中のたった一人の自分。
生まれてから今までずっと自分でいたその感覚にも特別さというものを感じてしまいますね。他の誰でもない自分は断じて一人しかいません。
こうした誰でもごく普通に持っている自分という感覚が、実は本当ではないと知ったらどうなるでしょうか?奇跡のコースでは、個別の自分というものはいないときっぱり言っています。
確かにその考え方は一見突拍子もないように感じられて当然なのですが、それを丁寧に紐解いていくと、最後にはこの世界でどうやったら幸せになれるのかというところに行き着くのです。
大切なことはここで幸せになること、その一点しかありません。何かわけの分からないことをもっともらしく勉強するのが目的ではありません。
もっとも基本的なこと、ただ幸せになるための訓練をみんなでしていこうと言っているだけなのです。そのために、インドに座禅をしにいかなくても、山奥で瞑想に明け暮れなくても大丈夫だと教えてくれています。
ごく普通の生活の中で、最短コースで幸せになる方法を教えてくれているのが、奇跡のコースなのです。そういわれたら、興味を持ちませんか?
その教えに取り組むかどうかは、自分の判断で決めていけばいいだけです。幸せになるために必要なすべての教えがあなたの前に用意されているのですから。