誰でも自分の周りには大雑把に分けて、弱者と強者がいるものです。たとえば、家の中のお父さんの立場からすると、家族特に子供は弱者であると言えますが、会社での上司は強者となるわけです。
病院での看護師さんの立場からすると、病気を患って苦しんでいる患者さんは弱者であり、権威のあるお医者さんは強者となります。
幼稚園の先生であれば、園児たちはみんな弱者ですし、園長先生はじめ先輩の先生方などは強者であると言えるわけです。
そして、人は大抵弱者に対しては優しさを使うことができるのですが、逆に強者に対しては敵対視したり恐怖を感じたりします。
家族の中では、幼い子供やペットは弱者ですから、やさしいたわりの気持ちで接することが容易にできるのです。それは、向き合う人が恐れを感じずにすむからです。
人は恐れないでいられると、無防備でいられるために愛が発動しやすくなるのです。だからこそ、相手が愛しく感じられるし、優しく接することができるのです。
一方、自分にとって強者に対応する場合には、必ず何かしらの恐れを伴うはずなのです。だからこそ、防衛のメカニズムが激しく発動し、逆に愛は心の奥へと押しやられてしまいます。
そうすると、あの優しさはどこへやら、気が付くと相手の悪いところばかりが目に付いたり、不正を見つけては裁きたくなってしまうのです。
そしてそのように見えることを、事実であるとして勘違いしてしまうのです。強者を好ましく感じることが難しいのはこうした理由があるのです。
あなたにとっての強者は誰でしょうか?そしてその人達に対していい印象を持っているでしょうか?もしも、いやな感情の方が強いと思っているのでしたら、是非ともここで書いたことを参考にしてみて下さい。
そして、自分が弱者に向き合う時のあの優しい感覚をそのまま強者に対しても向けてみることです。きっと、何かが大きく変化してくるはずです。