過去に会社員だった頃、海外に比較的長期の出張をしていることが何度かあったのですが、日本にいる生活より広いリビングのあるアパートに一人で生活するのは結構快適でしたが、1ヶ月くらい経ってくると何かが足りないという感じがしてくるのです。
勿論家族と離れているというのもあるのですが、それ以外でも欠乏感がやってきました。それは、日本のお笑いだったのです。テレビでお笑い番組を見たいな~と切実に思うようになるのです。
言葉が不自由だからというのもあるのですが、異国でお笑い番組を見てもちっとも面白くないのです。何か、作られた笑いという感じがして、引いてしまうのです。
最近の生活では、あまりテレビを観ることがなくなってきていますが、それでも特定のお笑い番組だけは録画して食事の時などに観ています。
それも力を込めて作り上げた、よく出来たネタという印象のものより、なにげない普段の会話や、なんてことはないような内容の番組の方がかえって面白い感じがします。
深夜番組で徐々に視聴率がアップして、時間帯が少しずつ誰でも見れる時間になって、しまいにはゴールデンと言われる時間帯に出世する番組もありますね。
ところが、往々にしてそういう番組を見ていると、なんだか深夜に放送していた頃のほうが面白かったりするのです。
それはやはり、深夜に見る人の層が限られるということで、制作する側の自由度が高いということがあげられるのではないかと思います。
ゴールデンの時間帯であれば、万人受けするような番組作りがどうしても必要になってくるから、それにはそれなりの工夫などが求められるのでしょうね。
従って、ここ数年間くらいは深夜にやっているお笑い番組というのが個人的にはお勧めの場合が多いです。
この気張らないで自然体で表現するということの魅力というのは、何もテレビ番組だけではなくて、人そのものにも言えることなのではないでしょうか?
それはルールが少なく、その分自由度が高く、防衛的でない、つまり無防備な感じというのが、人の気持ちを柔らかくしてくれるのだと思います。
そんなニュアンスのお笑い番組も、人も大好きです。できるなら、自分もそういった肩の張らないフワッとした人物になりたいものです。