頑固さん その2

昨日のつづきです。

頑固さんは幸せになるためには不利な条件を持っているというお話しをしました。実際にセッションにいらっしゃるクライアントさんでも、頑固さんであればあるほど癒しが進みにくいという傾向があります。

頑固さのもとは実は恐怖なのです。自分の内側と外側の間に頑丈な壁を作って、外側からの情報で内側を破壊されないように守っているのです。誰でもそういう防衛はしていますが、頑固さんの場合はそれが非常に強力だということです。

そのため、自分が内側に持っている信念や信条、こうあるべきというルールなどに頼りすぎてしまい、そういったものと違ったモノが外側からやってくると、それを敵対視して攻撃してしまうのです。

攻撃によって内面を防衛し、それによって恐怖感を安心に変えようとして頑なな状態でいるということです。そうすると、「自分が正しいと信じることを主張して何が悪いのだ」と頑固さんに言われそうな気がします。

しかし、何かを主張するということと、相手を受け入れないということは違うのです。自分の信念や信条に基づいて生きて行きながらも、充分に相手の信念や信条を受け入れることは可能なのです。

頑固さんは違いを受け入れると自分が攻撃されてしまうという恐怖を持っているのです。傷つけられるという恐れがあるために、受け入れがたい状態になっているのですね。

残念ながら、私たちが無意識的に構築してきた内なる信念、信条のほとんどはエゴの製作物なのです。ですから、それを守り続ける限り、それを拠り所として生きていく限り幸せは遠いままになってしまいます。

頑固であるということは、こういったことをも受け入れることが難しくなってしまっているわけです。エゴが作ってきた自分の正しさを握り締めて離さないでいるのは、いつまでもおむつが取れないでいる子供のようなものです。

親はおむつが取れたらどれだけ開放された快適な生活になるのかを教えたいのですが、トイレをいやがる子供は親の言うことを頑なに拒絶してしまうのですね。

私たちの存在をはるかに超越した実在も、私たちをそのような子供のように見ているのかもしれません。そういう意味では、私たちは誰しも幼い頑固さんだということです。

頑固さの内側に守っているものを、一度白紙に戻してみて、幸せになるための新しい信念を愛を持って作りなおすことが唯一の幸せへのパスポートなのです。