「奇跡のコース」の中の言葉に、『決心する力は自分自身にある』というのがあります。当たり前といえばその通りですが、「コース」では決心することが人生を変えるということを強調しています。
私たち誰もが例外なく、強烈な決心をしてしまったことが一つだけあります。それは、エゴに従うという決意です。
元々決心、あるいは決意するという心の機能はエゴが作ったものなのですが、それを使ってエゴそのものを自分の主人として選択してしまったのです。
そのことにはっきりと気づくことが大切なのです。なぜなら、この世界に悲しみや苦しみなどが横行しているのは、全部それが原因だからです。
私たちはエゴを選択するという決意をしたことの自覚がありませんね。逆に、エゴ=自我が自分自身だと思い込んでいます。
自我があるからこそ、自立した一人の人間としてこの世界で生きていくことができると思っているのが普通の人の感覚だと思います。
ですので、エゴが苦悩の根源だと言われてもピンと来ないのかもしれません。しかし、自分が知らないうちに持ってしまった常識的な考え方や価値基準などをなるべく使わないようにして、この事を考えてみて欲しいのです。
エゴは条件付の愛で人を愛し、自分を自立させることで、しっかりと自己防衛の体制を整えながら生きていこうとする心です。
そこには、真の愛はありませんし、その代わりに恐れや怒りなどで防衛しようとしているのです。だからこそ、地球上から戦いがなくならないのです。
自分はエゴではないという自覚をすることです。ただ、エゴを選んでしまったということです。選んだものは、それを撤回して別のものを選びなおすことができます。選びなおす決意をするだけでいいのです。
別のものとは、エゴと対極である心のもう片方にある愛の部分です。愛は心であり、意識ではありませんが、そこを選択することで人生を全く違うものに変えていくことができます。
新しい選択をするという決意が出来た人からこの世界で幸せになっていくのだと思います。