昨日のつづきです。
私の寝入る時の不思議な体験は、実は視覚に関してだけではなく、聴覚についても起きることがあります。
静かに目を閉じて、寝ようとしていると、どこからともなく音楽が聞こえてくるのです。最初はかすかなのですが、徐々にはっきりとそしてリアルな音楽として聞こえるようになってきます。
それはもう、テレビやipodからの音をまじかに聞いているのと何ら違いがないくらいにはっきりと鮮明な大きな音として聞くことが出来るのです。
そのときに、一体どこから聞こえてくるのかという疑問を持つことはありません。なぜなら、その音楽が頭の中で鳴り響いているということが分かるからです。
それは自分にとって好みの音楽であることがほとんどなのですが、奇妙なことに自分がこういうフレーズならいいなと思う通りの曲が流れるのです。
言ってみれば、頭の中で作曲と編曲をしたものがそのままリアルタイムで音楽となってはっきり聞こえてくるという現象です。
ギターのソロをこんなふうに…と思っている通りにそれがリアルに鳴り響いて完璧な音楽として聞こえてしまうという経験です。
すごく愉快なので、いろいろなことをしてみるのですが、どうも自分が思うことがそのままリアリティのある音として聞こえるということのようです。
なぜこういった体験をするのか、自分には全く見当もつかないのですが、それでもやっぱり思うことは、肉体の耳で聞くことのできる現実の音と同じようにリアルな音を心の耳で聞くことができるということです。
結局、この現実というものは誰が何と言おうが確かなものだとする根拠であった、自分の肉体の目や耳から入ってくる情報のリアルさは、一概にはそうとばかりは言えないのではないかと思えてきます。
つまり、現実は実在するという根拠が怪しくなったということです。私の不思議な体験はもしかすると私に固有のことなのかもしれませんが、少なくともリアル感というものにそれほど大きな意味を持たせられなくはなりました。
みなさんはどう思われますか?